9月前半のことば
「不満が不満を呼ぶ」
「不満」とは満足していないこと。
「満足していない」と聞くと、幼い時に父が買ってきてくれた、シェル・シルヴァスタインの『ぼくを探しに』という絵本を思い出します。
主人公の「ぼく」は、自分に欠けているカケラを探しに旅に出ます。
道中で様々な出会いや経験をし、ついにカケラを見つけて完璧な形になりますが、完璧になったことで失うものもあることを知るのです。
「ぼく」は、欠けたままで「ぼく」であり、欠けたところが埋まっても、また新たに不満に感じることが出てくるということに気づきます。
現状に満足せず、高みを目指して努力することは、競争社会においては賞賛されることでしょう。
ただ、ずっと「不満」であれば、ずっと満足できないのですから、人はそれを「不幸」と呼びます。
生きていれば高みを目指して努力できない時だって、きっと出てきます。
ですから、どのような場面でも「今がヨシ」と思えたら最高ですね。