数ある修行方法の中で、
阿弥陀さまはお念仏の行をお選びになりました。
これを「選択(せんちゃく)」といいます。
ですから浄土宗の「念仏」はただの「念仏」ではありません。
「本願念仏(ほんがんねんぶつ)」です。
そしてただの「本願念仏(ほんがんねんぶつ)」
ではありません。
「選択本願念仏(せんちゃくほんがんねんぶつ)」なのです。
こちらが選ぶ前に
「阿弥陀仏によって選択されて本願とされた」
お念仏なのです。
お釈迦さまはたくさんの教えと修行方法を説かれましたが、
お釈迦さまの本意は「すべてを救う」ことにあるでしょう。
それならば、難しい方法ではなく、
「誰もが救われる教え」でなくてはなりません。
それこそが「お念仏」です。
ですから法然上人は、お釈迦さまも
阿弥陀さまと同様に数ある行の中から
「お念仏を選択(せんちゃく)された」と説かれます。
また、阿弥陀経の中で数々の仏さま「諸仏(しょぶつ)」が
「お念仏の教えこそ間違いない」と証明されています。
諸仏証誠
https://hourinji.blogspot.com/2020/07/blog-post_16.html
つまり「諸仏もお念仏を選択(せんちゃく)された」
ということになります。
法然上人の主著
『選択本願念仏集(せんちゃくほんがんねんぶつしゅう)』は
阿弥陀さま、お釈迦さま、諸仏がお念仏を
「選択(せんちゃく)」されたことを著された書物なのです。