2020年11月5日木曜日

一紙小消息(いっしこしょうそく)㉑仏の恩徳に報いる

「行住坐臥にも報ずべし、彼の仏の恩徳を」

 

「行住坐臥(ぎょうじゅうざが)」というのは、

 

「歩いていても、立ち止まっていても、

 

座っていても、寝ていても」ということです。

 

この四つで、私たちの日常の行動を網羅しています。

 

これを「四威儀(しいぎ)」といいます。

 

「四威儀の中に仏の恩徳に報いる」とは

 

どういうことでしょうか。

 

一つは「自ら念仏を称えること」

 

もう一つは「他者に念仏を勧めること」です。

 

「自ら称え、他者に勧めて、共に極楽に往生しましょう!」

 

これが、何よりも仏のご恩に報いることになります。

 

でも、ここでいう「仏」はどなたを指すのでしょうか?

 

ある人は「阿弥陀さま」といい、

 

またある人は「お釈迦さま」といい、

 

またある人は「み仏」といいます。

 

先に「お念仏を称えること」は、

 

1,阿弥陀仏の願に随った行為、

「随順仏願(ずいじゅんぶつがん)」

 

2,お釈迦さまの教えに随った行為、

 

「随順仏教(ずいじゅんぶっきょう)」

 

3,六方の諸仏の御心に随った行為、

 

「随順仏意(ずいじゅんぶっち)」

 

とまとめることができる、と申しました。

 

「阿弥陀さまの本願」に対するご恩があります。

 

「お釈迦さまが浄土三部経を説いてくださり、

 

私たちにお念仏の教えを知らしめてくださった」

 

ご恩があります。

 

「諸仏がお念仏に太鼓判を押し、お勧めくださった」

 

ご恩があります。

 

お念仏を称えると、どの仏さまもお悦びくださいます。

 

ですから、この「仏」は、

 

「阿弥陀さま」「お釈迦さま」「諸仏」と

 

受け取りたいと思います。

 

お念仏を称えて、ご恩に報いましょう。

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