私たちは、不平不満ばかり言って生きています。
取るに足りない細かな不満で自ら疲弊してしまいます。
時には、どうしても我慢できないような
苦しみ、悲しみに遭うこともあります。
このように考えると、私たちの人生は
ろくなもんじゃないと思えてきます。
しかし「お念仏を称えていれば、いつかこの命が尽きた後に本
当の幸せの世界に救われる」と受け止められたら、この先の人生
にも希望が湧くのではないでしょうか。
命尽きた後に希望が持てたら、この世を生きるのにも
ハリが出るでしょう。
中学生や高校生は夏休みの前に中間試験があります。
中間試験は苦しいけれど、
「この後に夏休みがある!」と思ったら乗り切れる。
夏休みを楽しみにするかのように、
極楽への往生を楽しみできたら、
この世はどれほど生きやすくなるでしょう。
厭離穢土(えんりえど)欣求浄土(ごんぐじょうど)。
この世への執着を捨てて、極楽浄土を求めるのです。
これが念仏信仰者の「心の置き所」である
「安心(あんじん)」の
総まとめ、「総安心(そうあんじん)」です。