念仏信仰者の心の置き所を「安心(あんじん)」といい、
その「安心(あんじん)」の総まとめである
「総安心(そうあんじん)」は、
「厭離穢土(えんりえど)欣求浄土(ごんぐじょうど)」
とお伝えしました。
この「安心(あんじん)」を詳しく分析して、
三つに分けることができます。
念仏する者がどういう心持ちでいるべきなのかを
具体的にしたものです。
これを「三心(さんじん)」と申します。
「三心(さんじん)」はまた、
「総安心(そうあんじん)」に対して
「別安心(べつあんじん)」ともいいます。
「三心(さんじん)」は、
「至誠心(しじょうしん)・深心(じんしん)・
廻向発願心(えこうほつがんしん)の三つです。
唐の時代の中国で、浄土宗の教えを完成された
「善導大師(ぜんどうだいし)」は、
「至誠心(しじょうしん)は真実心(しんじつしん)」
と説いてくださいました。
「真実の心」つまり、「誠の心」です。
裏表のない素直な心。
「本気の心」です。