(本文)
その光明相好(こうみょうそうごう)および化仏(けぶつ)、
具(つぶさ)に説くべからず。
ただまさに憶想(おくそう)して、
心眼(しんげん)をして見せしむべし。
(現代語訳)
阿弥陀仏の光と特徴、そして化仏を
詳しく言い表すことはできません。
ただ想いを凝らし、心の眼で観るようにするべきです。
(解説)
真身観文(しんじんがんもん)に説かれる
阿弥陀さまのお姿や光明、化仏(けぶつ)などは、
本来言葉で言い尽くせるものではありません。
ですから瞑想修行をして心の眼で観よ、というのです。
しかしながら、凡夫(ぼんぶ)の私たちは、
心が曇って観ることができません。
そんな私たちは、お経に説かれる言葉をより所にして、
「極楽って素晴らしいところなんだな」
「先に極楽へ往ったあの人と再会したい!」
と極楽往生を願い、
阿弥陀さまから放たれる救いの光に
身を任せて、南無阿弥陀仏と念仏を称えるのみです。