2026年9月30日水曜日

10月前半のことば「殆どの人は自分の能力を平均以上と査定する」

 10月前半のことば

「殆どの人は自分の能力を平均以上と査定する」


 心理学には「レイク・ウェビゴン効果」という言葉があります。多くの人が、自分の能力や技術を実際よりも高く評価し、「自分は平均以上だ」と考える傾向のことです。仕事の能力や車の運転などについて、「自分は人より少し上だ」と思っている人は、決して少なくありません。

 そもそも「平均以上」というのは、人と比べて初めて成り立つものです。あの人より上か下か、得をしたか損をしたか。私たちは何かにつけて人と比べ、優劣や損得に心を動かされています。

 仏教では、こうした心のはたらきを「煩悩」といいます。しかも困ったことに、私たちは自分に煩悩があることには、なかなか気づきません。「自分はそれほど悪い人間ではない」と思っているからです。

 しかし浄土宗では、煩悩を抱え、自分の力だけではその煩悩から離れることのできない私たちを「凡夫」と呼びます。そして、阿弥陀さまは、そのような煩悩具足の凡夫をこそ救おうと、本願をお立てくださいました。

 自分は人よりましだと思う心の奥にも、煩悩があります。「自分は大丈夫」と思っている私こそ、煩悩具足の凡夫なのです。

 その自分の姿に気づいたとき、阿弥陀さまの本願が他人事ではなくなります。自分の力だけでは迷いから離れられない私を、必ず極楽浄土へ迎え取ってくださる。そのお慈悲にすがり、「南無阿弥陀仏」とお念仏を称えるのです。

2026年9月14日月曜日

9月後半のことば「お彼岸はお念仏の強化週間」

 9月後半のことば

「お彼岸はお念仏の強化週間」

                 

 春分と秋分を中心とした七日間、「お彼岸」の季節を迎えます。

 彼岸とは、阿弥陀さまがいらっしゃる「西方極楽浄土」のこと。迷いや悩みの尽きない私たちの世界「此岸(しがん)」に対し、西の彼方にある究極の安らぎの世界を指します。私たちはいつか、自らの欲望や怒りで苦しむこの世界を離れ、極楽浄土を目指すのです。

 では、その極楽へ往くためにはどうすればよいのでしょうか。

阿弥陀さまは「我が名を呼ぶ者を、必ず救い取る」と温かいお約束をしてくださっています。その温かなお慈悲に身を委ね、「南無阿弥陀仏」とお応えする。それが念仏です。

 お彼岸の時期は、太陽が真東から昇り、真西へと沈みます。

つまり、目指すべき極楽の方角が一年で最もはっきりと示される時期。西の空へと思いを寄せ、しっかりと念仏を称えましょう。

「いつか極楽浄土へ往きたい」と、自らの往生を願う。

「先に往かれたあの人に会いたい」と、亡き人を偲ぶ。

「阿弥陀さま、どうか見守っていてください」と祈る。

 念仏は毎日の暮らしの中で称えるものですが、お彼岸は、その念仏の心をさらに深める「強化週間」と受け止めましょう。

 西へ沈む美しい夕日を見つめながら、ともに念仏をお称えいたしましょう。

11月前半のことば 「悪しき方に向かう人を友とすべからず」

11月前半のことば 「悪しき方に向かう人を友とすべからず」   「簡単に大金が稼げる」。そんな誘いに乗って、特殊詐欺の受け子や出し子となり、気づけば取り返しのつかない犯罪に加担していた。近年、こうした事件が後を絶ちません。最初は軽い気持ちだったとしても、仲間の誘いや周囲の空気に流...