2025年8月14日木曜日

8月後半のことば

 8月後半のことば

「生まれる前から忘れん坊」

 人はこの世に生まれる前から、すでに忘却を背負っているのだと仏教は説きます。それを「隔生即忘(かくしょうそくもう)」といいます。前世でどのような過ちを犯し、どんな願いを立てたのかさえ忘れてしまい、そしてまた同じような失敗を繰り返しては悔い、苦しみ、やがて命尽きてはまた生まれ変わる。それが私たちの姿です。

 戦後80年という時を経た今も、人は賢いようでいて、何度も同じところでつまずきます。そして「二度と戦争を繰り返さない」と誓ったはずの思いも、やがて薄れ、欲や争いの心に揺らぐ危険をはらんでいます。しかしそれでもなお、私たちは平和と幸せを願い、生きています。ただ、その願いのかなえ方をいつも見誤ってしまうのです。

 そんな私が今、こうして仏の教えに出会えたことは、大きなご縁です。これまで欲望のままに生き、仏の教えをないがしろにしてきた自分を省みて、今日からは念仏を称えて生きてみたいと思います。

 生まれる前から忘れん坊である私たちだからこそ、忘れてはならないことがあります。それは、阿弥陀仏が、争いを繰り返してきた私たちをも必ず救おうと願ってくださっているということです。この気づきによって、南無阿弥陀仏と念仏を称えるとき、同じ失敗を重ねるばかりの人生でも、ようやく一歩先へ進む力が湧いてくることでしょう。

11月前半のことば 「悪しき方に向かう人を友とすべからず」

11月前半のことば 「悪しき方に向かう人を友とすべからず」   「簡単に大金が稼げる」。そんな誘いに乗って、特殊詐欺の受け子や出し子となり、気づけば取り返しのつかない犯罪に加担していた。近年、こうした事件が後を絶ちません。最初は軽い気持ちだったとしても、仲間の誘いや周囲の空気に流...